・安心で安全な施術を実践するために「鍼灸安全対策ガイドライン2020年版」をご一読ください。 ・施術にあたっては、使用する医療機器の『添付文書』及び『取扱説明書』をご確認ください。
・衛生面・安全面の観点から、ステンレス製の滅菌済み単回使用毫鍼の使用が強く推奨されます。
・単回使用毫鍼は、単回使用(Single-use)が原則です。
特に鍼通電や灸頭鍼では金属疲労が生じやすく、複数回の使用(multi-use)では折鍼を起こす危険性があります。
・頭顔面部を除く筋層への刺鍼では、筋収縮により折鍼が起こる危険性があるため、18号鍼(線径0.18㎜)以上の鍼をご使用ください。
(鍼通電の場合を除きます)
・刺入深度は、臓器を損傷しない安全な深度に留め、かつ鍼体長の1/3以上が体外に残るようにしてください。
使用する鍼の長さは、これを満たす適切な長さのものをご使用ください。
・刺鍼中の筋収縮は、抜鍼困難(渋鍼)や折鍼の原因となるため、故意に身体を動かしたりしないでください。
また、患者様の席などにも十分にご注意ください。
・抜鍼困難が生じた場合は、無理に抜こうとせず、筋が十分に弛緩するまで待ち、ゆっくりとまっすぐに鍼を抜いてください。
・原則、ステンレス製の滅菌済み単回使用毫鍼をご使用ください。または、ご使用する鍼電極低周波治療器が推奨する鍼をご利用ください。
・電解腐食(金属疲労)に伴う折鍼のリスクを低減するために、20号鍼(線径0.20㎜)以上の鍼をご使用ください。
・必ず、使用する鍼の『添付文書』をご一読の上、使用上の注意を守ってご使用ください。
なお、製品によっては通電を推奨していないものもございますのでご注意ください。
・必ず、認証(承認)を受けた鍼電極低周波治療器をご使用ください。認証(承認)は『取扱説明書』の医療機器認証(承認)番号でご確認頂けます。
・過度な通電は、強い筋収縮や鍼体の電解腐食により、折鍼の危険性を高めますので避けてください。
・必ず、使用する鍼電極低周波治療器の『取扱説明書』をご一読の上、使用上の注意を守ってご使用ください。
・必ず、金属鍼柄タイプのステンレス製の滅菌済み単会使用毫鍼で、鍼体長50㎜以上でかつ20号鍼(線径0.20㎜)以上のものをご使用ください。
・艾球が崩れて落下しないように、灸頭鍼用あるいは比較的精製度の高い艾の使用が推奨されます。
・灸頭キャップの利用も有効ですが、鍼が撓まないように注意してください。
・転倒や落下あるいは鍼体を直接燃焼することがないように適切なサイズの艾球を使用してください。
・点火の際には、ライターの炎が直接鍼体に当たらないようにしてください。燃焼による金属疲労で折鍼の危険性が高まります。
・原因究明のため、以下のものを保存し、後日、お買い上げ求めの販売店舗様へご連絡ください。
①事故の原因となった医療機器 例 折鍼した鍼(本体と破片)
②上記の医療機器のロット番号(製品製造番号)が印字されていたもの、 例 鍼の包装や入っていた箱
③上記と同じロット番号の医療機器 例、同じ箱に入っていた未使用の鍼
・万が一の事故に備え、賠償責任保険へ加入することをお勧めします。
上記のお願いは、医療事故を未然に防ぐための医療機器の使用に焦点を当てた最低限の注意喚起であることをご理解ください。
『添付文書』や『取扱説明書』に記載されている内容を守らず、これい以外の使用方法で事故が発生した場合、施術者の自己責任となる場合がありますのでご注意ください。
また十分に注意をしていても事故は偶発的に起こる可能性があります。万が一、事故が発生した場合に備えて、あらかじめ対応策を立てておくことをお勧めします。
『鍼灸安全対策ガイドライン2020年度』は書店で購入できます。
またPDF版は下記のサイトからダウンロードできます。
(公社)全日本鍼灸学会 臨床情報部 安全性委員会 鍼灸の安全対策サイト 鍼灸安全対策ガイドライン2020年度
2医療機器の『添付文書』と『取扱説明書』はメーカーまたは下記のサイトからダウンロードするか?購入された販売店様にお問い合わせください。
(独)医療品医療機器総合機構 医療機器 情報検索
※入力欄に「一般的名称・販売名(医療機器の名称)」に「滅菌済み鍼」と入力して検索してください。
『鍼通電極低周波治療器の安全確保のための基準に関する勧告』
(公社)全日本鍼灸学会 臨床情報部 安全性委員会 鍼灸の安全対策サイト 『鍼通電極低周波治療器の安全確保のための基準に関する勧告
4. 鍼灸治療に対するクレーム(有害事象を含む)がデータベース化されています。
下記のサイトから検索・閲覧できます。
消費者庁/(独)国民生活センター事故情報データバングシステム
※ 入力欄にキーワードを入力して検索してください。 例「鍼」「灸」
編集:日本理学療法器材工業会 鍼灸部会
監修:(公社)全日本鍼灸学会 臨床情報部 安全性委員会
※上記の内容は、鍼メーカーから依頼を受けて掲載をしております。